「ワーキングプアは自己責任か」門倉貴史
2014/07/15
2008年発行と言うことで、時事ネタとしてはちょっと古いか。題名が現状の自分に即していた図書館で借りてみた。
読んで思ったのは、現在ワーキングプアの人間には救いも何もないと言うこと（笑）
結論として最後に書いてあることは、「自分の子供がワーキングプアにならないようにするために、幼少時から教育費をかけて良い学校を卒業させろ」という突き放した発言だ。
改めて前文を読んでみると、「若者の労働問題を考える上でのヒントになれば」と書いているので、まぁ現在の若者の雇用がどうだろうと関係ないという意思はここからも感じられる。そういう意味では、本編で現状を淡々と書いているのはあながち間違ってない訳で、借りる時に良く本の主題をつかめなかった自分が悪いのだろう。
題名の「ワーキングプアは自己責任か」に対しては、いつでも誰でも「ワーキングプア」に陥る可能性がある時代であり、著者は様々なデータから「自己責任ではない」と語っている（ように自分は受け取った）。
それでもどこか他人事として書いているところが（他人事なんだけどw）、この本を薄っぺらくしてしまっているように思う。