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日々の戯れ言を中心に様々なことを呟きます。

「放っておいても明日は来る」高野秀行

      2014/07/15

放っておいても明日は来る― 就職しないで生きる9つの方法

「放っておいても明日は来る」高野秀行

まさに今の自分を投影したような題名で、思わず図書館で手に取ってしまった本。
かつてTBSラジオで放送されていた「Dig」で「とんでもない冒険者だな」と認識していた方の本だった。
…いや、というよりは、「冒険者というのはこういう人種のことなのか」の諭されたというのが正解かもしれない。

高野さん曰く、冒険について「正体の分からないものが知りたい」欲求と説明。
「『謎の怪獣がいる』と聞くと、それが何であっても良いから正体が知りたい。例えば「見た」という人が全員嘘をついている可能性もある。もし嘘をついているとしたら、それはそれで不思議な現象で、じゃあその嘘をなぜつくのかを知りたい」。
ということで、まぁ疑問が疑問を生むというか、全ては好奇心から始まるというか。

もう一つ、司会の藤木TDCさんが多分視聴者のためを思って聞いたであろう質問。
「冒険家として最低これくらいはやっておかなきゃいけない基礎は?」には苦笑しつつ、「ない」と即答。
「極地に行くのとアフリカのジャングルに行くのとでは、共通することはほとんどない。まず自分が何をしたいかという目標を定めて、それに向けて何が必要なのか、それについてはどういうことを調べたらいいのか、どういう風に身体を鍛えて、どういう技術が必要なのか、逆算して考えていく。それを一つ一つやっていく。そういうこと。準備をしていっても現地に行けば足りないことばかりだし、そのハプニングが面白い」と淡々と語っていた。

詳しくはこちらから
2011年12月15日放送の「冒険作家は何を見るのか?」
閑話休題。

で、本の内容はどれだけ適当に過ごしていても生きていける、というのを自覚させられる本。
ただし、あくまで前向きで人見知りしない、怖いモノなし(ずうずうしい(←失礼w)の方々だけがやっていけるのであって、びびりの方は参考にならない。
一番身近に感じたのは、OLからムエタイ選手になった下関崇子さん。本当に普通の人があれよあれよという間に、ムエタイ選手にという感じだった。

「絶対無理の7、8割はなんとかなる」と公言する作者の高野さん。
彼本人も(先述したラジオの内容でも分かると思うが)インドで相当な目に遭っている。

切羽詰まると人間何とかなるもの、と変なところで自信を持てた一冊。
仕事で心がつかれたら読むのが良いかもしれません。

Digの話とセットで考えると、何をやるにしても綿密な計画とそのための準備が必要で、ハプニングにも平気で乗り越えられるような精神力が必要なのだと。
まぁそういうことですよね。

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