母の死3
2023/07/11
死に直面したあとに先生からの直接の死因の話があった。
Ⅱ型呼吸不全。
二酸化炭素が吐き出せず、体内にとどまる。
…不謹慎ながら、ハンターXハンターのモラウVSレオルを思い出した。
作者も近親者に同じように亡くなった人がいるのかなぁと。
酸素を取り込めないから、当然ながら高濃度の酸素を投与しなければならない。
普通の人間であれば98-100取り込めるのだが、自宅にいる時の母は投与しなければ90台前半が通常の値だった。苦しいはずだ…。
5年前に発病した肺がんのせいで、片側の肺はほぼ機能しているとは言えず、それ以来散歩が趣味だった母は、長く動くのが難しくなった。
さらにコロナが蔓延したせいで、外に出歩くリスクもあり、ほぼ家の中で過ごすことになっていた。
それだけ気をつけていても、何度も肺炎に罹った。
心臓にも負担がかかっていたようで、2年前、孫の卒園式と入学式の時は動悸が止まらず、その時も死を覚悟していた。
今回の入院時は肺炎でレントゲンの写真は胸部分がほぼ真っ白だった。
心臓への負担も、大きかったろう。あらゆる器官が機能を果たしているとは言えず、ただ二酸化炭素が吐き出すことが行えない。
母は「今回入院したのは治すためでは無い。緩和ケアをしてほしいからだ。もう治療行為はいい」と医者に話したらしい。
緩和ケアといえばモルヒネに行き着く。
個人的には呼吸が苦しいのにどうにかなるものなのか?と思っていたが、「息苦しい」と感じる中枢の感受性の低下と、呼吸数低下による酸素消費量の減少があるそうで。
ただ、結論から言うと、母はモルヒネを使わなかったし、そのほかの緩和ケアもされなかった。
理由は「そこまでの苦しさを感じなかったし、本人からの申し出がなかったから」だ。
「そこまでの苦しさ」は、ベッドから落ちるような激しい動きや、全身をかきむしるなどの行為だそうだ。
「本人からの申し出」は、前日の朝、看護師さんが「大丈夫ですか」の問いかけにうなづいたからだそう。
ここに関しては個人的にはすごく引っかかる部分ではあった。
家にいた時から苦しいと言っていたし、傍目から見ても常にマラソンを走った後のような呼吸だった。
入院時に本人は「緩和ケア」をお願いしていた。
しゃべれないほど、呼吸が苦しい状態だった。
それでも医者が言うには、二酸化炭素が体内に止まると朦朧状態になるから、苦しいという意識すらなくなって逝けたのではとのことだった。
じゃあ、それまでの苦しさは苦しいうちに入らないの?とも思うのだが…。そこは医者の話を信じておくところなのだろうか。